2021年の春節の初日、当時の海南省委員会書記の馮飛氏が海南師範大学を訪れ、教職員と学生へ新年の挨拶をしました。カメルーン出身の学生、エミリアンヌ・シャーロット(Emilienne Charlotte)さんは、中国語の歌『我愛你、中国(愛してる、中国)』を披露し、会場を大いに沸かせました。今、シャーロットさんの中国での物語は9年目を迎えようとしています。
第一印象:「中国は素晴らしい国です」
シャーロットさんと中国との物語は、学士号を取得して卒業を控え、将来について迷っていた2016年の夏から始まりました。ある日、彼女はカメルーンの友人から一本の電話がありました。その友人は中国の習慣や文化に詳しいだけでなく、中国語も話せます。「カメルーンでは中国語を学ぶ機会がほとんどありませんが、私はすぐにこの馴染みのない言語に惹かれました」とシャーロットさんは言いました。友人の紹介で、シャーロットさんはカメルーンの孔子学院に通い、週に2~3回のペースで中国語を学び始めました。約4か月の勉強を経て、彼女はすでに基本的な日常会話のフレーズを習得していました。
2016年9月、23歳になったシャーロットさんはカメルーン大学を卒業し、中国で経済学を学ぶことを決意しました。「中国は経済発展において目覚ましい成果を収めた素晴らしい国です。そこで学ぶことは、将来にとって有益な選択のように思えました」と彼女は語りました。孔子学院の中国語の先生は偶然にも海南省出身で、シャルロットさんが中国で経済学を勉強することに関心を持っていることを知ると、留学先として海南を勧めました。
シャーロットさん中国への留学を決めたことを両親に伝えた時、両親は中国についての理解が乏しかったため、最初は躊躇しました。しかし、父親が中国について調べるにつれて考えが変わり始め、母親を説得する側に回ってきました。こうして、シャーロットさんは友人と共に海南省の海口へと旅立つことになったのです。故郷から海口まで、彼女たちはなんと6便の飛行機を乗り継ぐ必要がありました。
シャーロットさんの決断は、正しいものであったことが証明されました。彼女は中国の歴史的な経済的飛躍、特に近年の海南自由貿易港の急速な成長と、質の高い経済・社会発展における目覚ましい成果を目の当たりにし、深く触発されました。彼女は、中国の成功の経験は他の国々にとって貴重な教訓となると信じています。この信念に後押しされて、彼女は中国の革新的なアイデアと実践的な戦略を積極的に学び、いつかカメルーンの発展に貢献したいと考えています。
シャーロットさんは、あらゆる学術的な課題に対し、大きな情熱と忍耐力を持って取り組んでいます。これまでに、彼女は英語で2本と中国語で1本の論文を執筆し、そのうちの2本は既に発表されており、1本はSSCIジャーナル『Sage Open』に、もう1本は『海南日報』に掲載されました。
忘れられない思い出:「中国文化が私を魅了します」
海南に来て最初の3か月間、シャーロットさんは中国語の勉強に専念しました。「私は基本的に自分から籠もって、毎日中国語を勉強していました。努力は報われるもので、3か月後にはHSK4級に合格しました」と彼女は言いました。言語の確固たる基礎を築いた彼女は、書道、瓊劇、黎錦といった中国の伝統文化に深く魅了され、それらに無限の魅力を感じています。

クラスメートと文化活動に参加するシャーロットさん。(写真提供・海南師範大学)
「中国文化の魅力に心を惹かれ、そして中国の人々の温かさと親しみやすさに深く感動しました。ここでの学びと生活は、まるで家にいるかのように感じています」と、シャーロットさんは海南での留学生活を振り返りました。ある春節に、臨高県出身のクラスメートが家族と共に新年を祝うよう彼女を招きました。大家族が食卓を囲み、伝統的な年夜飯(年越し料理)を共に味わうひととき。豊かな地元の風習と伝統は、異国で過ごすシャーロットさんの孤独感を和らげ、そしてその時、より大きな夢が芽生え始めました…
2018年、シャーロットさんは留学生向け第7回「瓊州杯」中国語スキル・タレントコンテストで、歌の『祝福祖国(祖国を祝福する)』を披露しました。明瞭で正確な発音と心のこもったパフォーマンスは観客から喝采を浴びました。プレゼンテーション、自己紹介、語学才能披露などのラウンドを経て、彼女はコンテストで見事一位に輝きました。
2019年、海南師範大学の創立記念・祝賀ガラにおいて、シャーロットさんは中国語で『我愛你、中国(愛してる、中国)』を歌い、留学生としての中国文化への深い愛情を示しました。彼女のパフォーマンスは観客の強い共感を呼び、高い評価を受けました。
2020年、新型コロナウイルスのパンデミックの間、海南に留まったシャーロットさんは、感染症との戦っている中国を支援するために、オリジナルソングを作りました。彼女は様々なニュースプラットフォームで歌を発表し、歌詞には、「私たちは友人であり、隣人であり、兄弟だから、私はここにいる。中国よ、私にできることを捧げたい。距離が離れていても、苦難を共に歩み、あなたのそばに立ち、共に困難を乗り越えよう」と書かれています。
2021年、シャーロットさんは留学生向けの第5回「私と中国との美しい出会い」作文・動画コンテストに参加し、二等賞を受賞しました。
これらのイベントを通じて、彼女は独自の方法で中国のストーリーを語り、中国文化の美しさを世界に発信しています。

ステージで歌を披露しているシャーロットさん。(写真提供・海南師範大学)
長年にわたり、ソーシャルメディアで中国に関するストーリーを共有したり、留学生仲間との日常会話の中で中国を紹介したりするなど、シャーロットさんは中国の歴史とその現在の発展を他者が理解できるよう、常に最善を尽くしています。彼女は自身の経験――自分が見聞きし、学んできたことを語ることで、客観的で真実味のある中国の姿を伝えようと努めています。彼女に触発され、海南にいる多くの留学生たちも、自ら「文化大使」となり、中国文化の世界への普及に積極的に貢献しています。
未来への展望:「中国・アフリカの文化交流の架け橋になるように」
中国での8年間を振り返り、シャーロットさんは感慨深くこう語りました。「中国での経験がなければ、私の人生は不完全なものだったでしょう」。彼女は、豊かな教育リソースと素晴らしい生活環境を提供してくれた大学に、心からの感謝を表しました。そのおかげで、彼女は中国語の完全な初心者から自信に満ちた学部生へと変貌を遂げ、さらに、決意と情熱を持って修士号の取得へと進みました。その道のりで、彼女は学業に没頭し、専門分野を深く掘り下げ、中国政府奨学金、孔子学院奨学金、および海南省政府奨学金を受給しました。
シャーロットさんは、中国が彼女に与えてくれた温かい配慮と支援を深く実感しています。その恩返しとして、彼女は中国文化を広め、より多くの人々が中国文明の美しさを理解し、評価できるよう支援していきたいと決意しています。その行動は、まさに「滴水の恩は、湧泉を以て報いる」という中国の諺を体現しています。
しかし、シャーロットさん文化交流が一方通行のものではなく、相互の作用と協力が必要であることを理解しています。将来、博士課程に進み、中国文化を発信し続けながら、海南で文化産業に特化した企業を設立したいと考えています。彼女の目標は、より多くの中国人がカメルーンについて知ってもらい、中国・アフリカ間の文化交流の深化に貢献することにあります。

先生と話しているシャーロットさん。(写真提供・海南師範大学)
「私は中国とアフリカの文化交流に大きな情熱を持っており、社会的責任と使命感を持って、自分の努力を通じて文化コミュニケーションの架け橋を築きたいと考えています。これは、私の将来の博士課程での研究やキャリア形成においても、大きな支えと助けにもなるでしょう」とシャーロット氏は語りました。
出典:海南師範大学公式サイト